廣松「物象化」論にみる錯認

 
 まず、筆者が廣松の言うところの「物象化」が起きる単純な理由をテーゼの形で示しておきたい。

 “ことばがもの(森羅万象)をもの化する”

 つまり、筆者が言いたいことは、いわゆる「物象化」と言う意識のはたらきは、「意識対象-意識作用-意識内容」と言う「カメラモデルの世界観」などと言う大袈裟なところによって生じるわけではなく、ことばそのものがもの的性格を持つことによって起きる普遍的事実によって支持されている、と言うことである。
 
 タイトルの割には短い文章になったけれども、要するにそう言うことである。

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