心理系その他の資格の乱立についての懸念

 
 現在心理系その他の資格の乱立状態が続いている。

 自分の調べたところでは、心理系の資格だけでも50個くらいある。

 資格を与える側にとっては、資格の賦与者がマウントを取れて、ただの良い儲け話に過ぎないように思う。

 この状態で僕が抱く懸念は以下のようなものである。

 ほとんど名もない資格でも、資格保持者であることを良いことに、犯罪行為が濫発するのではないか、と言う懸念である。

 これには司法も手を焼く案件が多くなると予想される。

 ただでさえ、人間的かかわりに性的なものがあり得ないと言うことが不自然なのに、職業資格家はそれを「倫理」として掲げることでそのようなかかわりを排除する。そのため「クライエント」は通常の人間関係とはおよそかけ離れた不自然な人間関係を「カウンセラー」との間に持つことになる。

 一体、本当の「心の救い」とは何なのであろうか。

 こうした現状の上に、資格発行団体の金儲け目的でしかない心理系その他の資格の保持を良いことに、犯罪行為に及ぶ「資格保持者」が続出してくることは目に見えている。

 たとえば個人情報ひとつ取っても、表向きは「インフォームドコンセント」を理由に得た個人情報を裏名簿「業者」に売って私腹を肥やす「資格保持者」はいくらでも出てくるだろう。公式の統計によってさえこの国の60人に1人が麻薬に手を出していると言う。「治療」と称して違法薬物を勧める「資格保持者」もいくらでも出てくるだろう。

 近頃流行っているのは、「犯罪者心理にない者による犯罪」である。その意味で言えば、この手の犯罪は、「犯罪者心理にない者の犯罪」の範疇に入るであろう。

 金儲けのための資格作りには法的規制が必要だと感じる次第なのである。

「心理系その他の資格の乱立についての懸念」への2件のフィードバック

  1. ブログなどを読んでいると説得力ありつい相談したくなってしまうことあります。でも高額だし、なんとなく疑わしいし、本当に困っている人を助けたいならこんなに高額である必要があるのか、と思うカウンセラーたくさんいます。

    1. 僕がガキの頃は、相談事は地域の年長者などにしたものです。
      僕が学生だった頃、そんな世代の僕の教授が、「アメリカではいまカウンセリングを受けることがステータスシンボルになっているよ」と、渋い顔で言っていたのを覚えています。
      心理学科の教授の感覚でも、やはり「困り事はご近所さんで」と言う常識がやはりあってそう発言されたのだと思います。
      おかしな時代になったものです。

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