神経症と自己認識

 神経症(ヒステリー)の最も大きなファクターは、「自分が所定の心理的位置にいない」と言う自己認識と大きくかかわっている。

 したがってその治療原則は、「彼がどの心理的位置にいると感じるとコンフォタブルなのか」を同定するとともに、その心理的位置に再定位させることが基本となる。

 ただ、現実上それが無理な場合は多く、その場合どれだけの「心のコンフォタブル・リスト」が彼にヒットするのかを探ることになる。

 もちろん、「治療場面」に限って「治療」しようとするのには無理がある。制度や人間関係など社会資源を絡めて解決するなり、人生の困難を味わわせて自己認識を変容させるなりのいくつもの選択肢がある。

 ただ、基本は「フィールドワークでの解決」と言うことになる。

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