遂に人類がタイムマシンの開発に成功し、過去や未来に自由に行き来できるようになりました。
こけら落としに、そのマシンで原始人を現代に連れてきました。
すると、皆の期待とは大違いで、原始人は現代にやってきたのにあまり嬉しそうではありませんでした。
それを見た現代人は、もっと原始人が喜ぶと思っていたので、「原始人と言うのは感性に乏しくて、やっぱり所詮原始人だな」とがっかりしました。
逆に原始人は現代人にこう言ったのでした。「何かを引き換えにしないと何も得られない世の中と言うのは悲しい。我々には自分自身の行為だけで満ち足りられるひとしかいなかったのに」と。
いずれがと争うことは愚かであろうが、いったいどちらが幸せに近いのでしょう。