昔、ある村にとても優秀な美男と美女がいて、2人は結婚しました。
容姿や頭の良さにおいて「とても敵わない」とその村のひとびとは劣等感と苦悩に悩みながら日々を生きていました。
他のもう一つの村には、特段ひとびとの容姿や頭の良さで抜きんでる人もいなければ、劣ったひともおらず、特段の悩みもなく暮らしておりました。
ある村と他の村にはひとつだけ違いが出てきました。それは、劣等感と苦悩に満ちたある村では芸術が生まれ、心の慰めが生まれたのですが、他の村ではそれが生まれませんでした。
一体どちらの村のひとの方が幸せだったのでしょうか。