「オルフィレウスの永久機関」

 これは僕の考えた永久機関「巡りん」です。ただし、このままの形状で作っても、空気圧が足りなくて動作しません。動作原理を示したかっただけです。

 この原理を身近に体感したければ、以下のようにすれば良い。

 筆者、冒頭に記した「巡りん」など(僕がこれまで着想した10個ほどの永久機関を着想したそもそものことのはじまりには、自分がガキの頃TBSブリタニカの「世界ワンダー百科」と言う本にその話が書いてあり、「そうか、できるのか!!」と感動した体験があったことはすでに述べた。

 そして、ガキの僕には仕掛けが複雑すぎてよく理解できなかったことも。

 今、自分なりにその作動原理を推測してみよ、と言われれば、全く何も思わないわけではなく、「あんな可能性こんな可能性」を思い描くことは身の丈がショボい原始人なりにできる。

 とにかく車輪をずーっと回し続ける力がいかにしたらできるのか、については2つの考えがなんとなく僕の中にはある。

 一つ目は、傾いている丸太らしきものの重みで何らかの仕掛けをした滑車が永久に回り続ける、と言う説である。その「何らかの仕掛け」と言うのは、縄か滑車自体に一ベクトルにしか運動しない仕掛けを考えたか(つまり、例えば2つの丸太が回るときに真ん中に錘を吊り下げた場合に、それを結ぶ糸が円周の上側では引っ張り合うから機能しないので、引っ張り合わないような仕組みを考えた)、「縄が縄を呼ぶ」、つまり縄が一方向にしか回らない何らかの力の不均衡(例えば、滑車に吊された紐と丸太とその回転力のトリプルの回転力)を喚ぶ仕掛けをしたか、のいずれかのように思われる(たとえば、扁平なメビウスの輪状の縄を使用して錘のついた紐を巻かれた2本の丸太の順方向回転運動の回転力合力を力に変えて順番に錘が接地すると巻いたネジの力が解放され、丸太を引き戻す機構にすれば輪の動きと位置ポテンシャルと矛盾力のすべてを加算的に力として使えるのでエネルギー保存則にも逆らわず滑車を回し続けるようにできる、など(この場合、錘が下がる力には、反対方向への回転力の拮抗だけでそれに相当する力が得られることは理論上分かるであろうし、様々な運動の力への変換には滑車とせり上がり環を用いると良い))。彼自身の解説によれば、ふたつの車輪に取り付けられたそれぞれの重心が釣り合うことのない錘の移動によりイントレランスを得ていたらしい。先述のように、2つの車輪の間にかけられた紐に錘が吊してあり、両車輪が逆に回ることができれば錘の位置ポテンシャルは変わらない。同時に、錘の吊るしどころが考慮されたものであっても同様の効果を得ることができる。また、2つの車輪の中に錘玉が動く通路があって、それらの通路が重心が車輪中央にさしかかるとストッページされるような仕掛けになっていて、それらは一方が強い力を出しているときにはもう一方は弱い力でと言った具合に力を補弼し合う仕組みだったのかも知れない。仮に重心が定まらない2本の丸太を利用していたとするならば、丸太の不安定性を1本は不安定運動の元手にして、もう一方はそのショックアブソーバーにしていた、あるいは、それが交互に繰り返される仕組みだったのかも知れない。それが「重心が永久に釣り合わない」と言うことの意味だったのかも知れない。そんな風に、たぶん常にモーメントが働く仕掛けを考案したのであろう。言うまでもなく、重力中の物理においては、重心が安定しない限りはものは理論上永久に運動すると言うのは常識ではある。

 二つ目は、丸太らしきものの重みで常に荷重がかかっているのを利用して、何らかのイントレランスを生む仕掛けでそれを運動に変える仕掛けを考えた、つまり、たとえばどこまでか丸太が下がると水の浮力と水かさの上昇で、下がらないうちは丸太自身の重力で車輪を回し続ける仕掛けにした、つまり丸太の位置ポテンシャルを力に換え続けることによってシーソー的に満遍なく力を得、いわゆる「てこの原理」で必要以上の力を得(ただし、てこのアーム上を錘玉・金属紐巻き玉が移動するなどの付加的時差的なモーメントアームが必要になる/そのままだとただ距離と重さの積が釣り合うように動くので、イントレランスが得られないが、そのようにすれば、錘玉・金属紐巻き玉の移動速度は専らアームの傾斜度のみに依存するので、「均衡のための錘玉」ではなくなり「綺麗なバランス」は崩すことができる)、車輪も丸太の位置をコントロールすることで丸太の位置も自然とローテーションするように仕掛けたと言う説である。オルフィレウスには分かっていたことだろうとは思うが、永久機関に一番使えるのは、いわゆる「てこの原理」であろう。「てこの原理」を使えば、大変な垂直の力を要する釘も釘抜きで最低限の力で釘が抜ける。作用より強い反作用を得るのには釘抜きはもってこいかと思われる(空気ピストンの直上でこれを押し下げる錘を据える。錘が十分に重ければピストンの空気は圧力が高まり、てこの長い側があるところに達するまでは空気弁が閉じられ力をためるようにし、あるところに達すると弁が開いてたまっていたエネルギーが放出され、それで錘の据えられたてこの反対側(長い側)を押しててこで錘を引き上げるとともに再び空気弁を閉じる。てこは元の位置に戻るだけでなく余剰な力を他で回収するようにすればそれも立派な永久機関になる(もちろん、てこは力の保存則に従うが、長い側を元に戻すのに電磁石あるいは回転輪を支点に据えることでそれ以上の力が得られるはずである。しかも、長い方の下部にロール状の定位置の電磁石を据え、これを回転させればさらに大きな電力を得ることができるばかりでなく、空気ピストン自体を磁性体にしてその力を受けるシリンダーの板と反発させれば空気ピストンのキログラム重が大きければ大きいほどキログラム重以上の重さが得られるであろう))。

 さて、なぜそう思うのかというと、僕のパソコンの中にだけある「バラバランス」と言う永久機関があって、詳細は省かせていただくが、U字管のシーソーの両端におもりをつけ、U字管上をその端点ではたらくおもりの力にわずか及ばない重さのボールが転がるようにする。するとボールが転がっていった先のシーソーは沈み、逆側のシーソーは浮き上がる。浮き上がると接地していたおもりが効いてシーソーを引き下げる。するとボールが来て逆側のおもりが効いてボールをたぐり寄せ…を延々と繰り返す。そんなバックグラウンドがあるわけである。なぜ永久に動くのかというと、均衡点がないためだと言える(平滑になる瞬間にはボールは惰性で動いている)。

 簡単なものとして他には上戸状の器の底がどんどん細くなってその絞られた出口の口径が水鉄砲の噴射口状になって上戸に張られた水の高さより若干低い上戸の横に配置すれば、上戸の射出口と逆の射出口よりも高位の水体積が大きいほど噴射口の圧力が強くなるので、噴射口から上戸の水面に水を飛ばしてやればそれも立派な永久機関である(これは、湖と湖底から引いた細管でとするとご想像の通り小水力発電ができる)。また、「錘による回転輪」は、錘の水に対する比重を熟慮すれば、下方3分の1ほどを水没させられればイントレランスを作るのに苦労しないはずである(多くのひとは原理に目を奪われるために、毛細管のような特殊な現象に注目したり、上戸の水面と噴射口の高さが等しいと水の移動は無理だと言う理屈や回転輪は考えられた形が完態だと言う考えばかりに注目するので「あと一工夫」が足りないだけである)。

 このように、変化・位相に応じて動力原理が可変であれば、また、運動の効果と運動そのもののエネルギーが加算できれば、永久機関自体を考えることはさして困難ではない。たとえば、軸のねじれの矩が大きい螺旋円盤を考えてみよう。円盤の回転落下速度が大きければ、軸をその力でシーソーの両端上下差で得られる力を利用して上下反転させることで永久機関が可能である。

 もうひとつチップスを言っておこう。現在のアマチュア無線教科書ではなぜか説明の仕方が根本的に変わっているが、手元にある「昭和47年改訂 郵政省認定初級アマチュア無線教科書」にはハッキリと「リアクタンスは、コイルに直流電流を流したときに生じる逆起電力」と書いてある。したがって、自分のような妄想家は「(コイルは直流は流すが交流は流れにくいので)もしコイルが交流を流す巻数が少ない、もしくは伸びきったバネのような“半コイル”だったとしたならば、交流のサイクルの変わり目ごとに逆起電力が生じるので、うまくすれば元の交流電流にそれを“上乗せ”することができる」ことを。

 また、「レクテナ」を用いて電波で電気を送電する技術が端緒に付いたと言う。現在は送電効率は低いが、いずれこの問題が克服されれば、送電機1台に対して受電機は何台でも設置可能なので、既に電気的な永久機関が可能なことも明らかである。このお話が出たところで言うが、ニコラ・テスラが小さな発振器を建設中のビルに当て、発振したところ、そのビルは激しく振動したと言う。それほどの振動が小さな発振器ひとつで引き起こせるのだから、当然その振動を電気エネルギーに変えたとすれば、発振器に必要な電力の数百倍以上の電気エネルギーが得られるだろう。電気と運動の関係では、すでに永久機関がさして難しいことなくできてしまうことを示す良いお手本だと言うべきだろう。また、蛇足になるが、地殻の共振周波数を知っていれば地震予知もできる。

 いずれにせよ、彼はその仕掛けについて誰にも漏らしてはいないので、あくまで我々は良くて妄想できるくらいでしかない。で、この件にかんする筆者の妄想は、野球のスナップボールが剛速球になるように、「重さに運動が伴うとき、重さは増すであろう」くらであろうか。つまり、オルフィレウスの永久機関は丸太のきりもみ運動が単純上下動以上の力を生み出すことを利用しているのかも知れない。

 次に示す永久機関は不可能だとされている。

 もしこの装置の錘がもっと小刻みに付いている弓のようなブレードに仕掛けられた木製で、錘の重心が着水するとき左側にあるならば、装置の下部3分の1が水で満たされていたらどうであろうか。再考を迫っておきたい。

 冒頭でも述べた分かりやすい僕の考えた永久機関について最後に触れておきます。

↓ 水圧による空気への上昇圧力を用いた勾玉(まがたま)状の「巡りん」(2015年6月30日着想)。

※「巡りん」は固定台なり固定棒による設置が必要です。

 これを着想してみて改めて思ったことは、「成果が出なくても考えることの大切さ」です。実は僕は頭が悪くて、小中高の成績は平均以下でして、「巡りん」を着想するだけで15年呻吟してこの有様です。世間では「桃栗三年柿八年」とか「首振り三年ころ八年」とか申します。なので、「桃栗三年柿八年永久機関十五年」、「首振り三年ころ八年永久機関十五年」と申せましょう。

 しかし、こんなことを「熱力学第1・第2法則」を持ち出して否定する狂信的教条主義者しかYahoo!知恵袋にはいないようで、ハッキリ言って彼らはクレイジーです(ちなみに彼らは僕のことを「理論を知らない低知能」だと言っているが、そんなことは言われなくても自覚しとるわ、と言ってやりたい)。見当違いも甚だしく、これらと「熱力学第1・第2法則」のどこが被るのか、きちんと平仄が合うように説明してみろい、と訊きたいです(たとえば、この場合のdUは何でδQは何でδWは何でdU=δQ+δWと言う式は具体的に何の表現なのか等です(言うまでもなく、「熱力学第1・第2法則」の最大の欠陥は、絶対零度をエネルギー収支の原点と考えないところにあります。絶対零度でさえエネルギーがゼロと言うことはあり得ないはずです。なぜなら空間が存在すること自体にエネルギーが必要なはずだからです))。彼らは「道は一つではない」ことを知らないのでしょう。どうか彼らのペテンに騙されないでください。それと同時に、YouTubeなどにアップされている「永久機関」と称する動画は、100%が過去に動作しないことが実証された昔のひとのアイディアで、全部イカサマです。動画の投稿主たちには「なぜ自分で考えないのか?」と疑念を投げかけておきます。

注1)陶器やガラスで作った場合の廃棄の方法‥‥活火山の火口に投棄のこと

注2)僕はこれを「やじろべえ」や「竹とんぼ」のような作者不詳の我が国の民間伝承にしたいので、僕が着想したことは伏せて語り継がれることを望みます(僕は親から頂戴する志だけで暮らしており、自分の知恵や考えをお金に換えることは基本的にはしておりません)。筆者人間の本来の暮らしについての自分なりの課題をたくさん抱えております。静かにそれらを考えるためには、こんなところで大げさに騒がれることが一番迷惑です。お心遣いよろしくお願いします。

 親から子へ、子から孫へ

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「「オルフィレウスの永久機関」」への2件のフィードバック

  1. 私の永久機関の構想を言います。
    適量の水を封入したパイプ軌道をたくさん作って放射状に配置した車輪です。
    その論旨は「バランス領域の設置によってアンバランスが機能する」で、軸水平線近傍をアンバランス領域としてモーメントを得るのだが、他の領域がアンバランスだと回転しないので水平線近傍以外の領域は少なくともバランスが整う必要があります。
    その対策として軌道数を増やします。軌道数が増えるほど軸垂直線の左右が対象に近づきバランスの精度が上がりフライホイールの機能に近づきます。
    詳しくはブログ
    「多軌道による重力回転装置」を見ていください。
    https://nakaei.at.webry.info/202001/article_3.html

    1. お話の大略は拝見して理解いたしました。
      僕にとって何よりも嬉しかったのは、このようなテーマを実務的に追求されている方がこれまで見当たらず、中澤さんのような実務としてこのような問題に取り組まれているお方に巡り会えたことです。
      僕的に少し思ったのは、回転輪の中に、傾斜角のある直線の水の移動管を何本もあしらったものなんかが動きそうな気がします。
      これからも、このようなテーマに限らず、ご活躍をお祈りいたしております。

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